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ブランディング事例紹介|ブランディング・ブランド戦略 [TOPPAN BRAND CONSULTING]

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CC VALUE SESSION™

「共に考え、共に創る」 ブランディングワークショップ

企業の将来像やブランドの提供価値など、ブランドアイデンティティを規定するには、お客様自身が持つ意志や想いを抽出し、関係者間で共有しながら纏めていく必要があります。
トッパンでは、お客様と「共に考え、共に創る」姿勢を重視した価値創造型オリジナルワークショッププログラム『CC VALUE SESSION™』を通じて、ブランド構築に欠かせないアイデンティティの策定を行っています。
今回はトッパンがブランドコンサルティングを担っている3つのお客様のワークショップ事例をご紹介いたします。

※『CC VALUE SESSION™』はトッパンオリジナルのワークショッププログラムです。
CC = Collaboration & Conception
= Co-Creation
   
  • 事例紹介① 千代田化工建設株式会社様
  • 事例紹介② セノー株式会社様
  • 事例紹介③ 静岡鉄道株式会社様

事例紹介① 千代田化工建設株式会社様

「CHIYODAらしさ」が明確になり、 やるべきことも見えてきた

プラントエンジニアリング大手の千代田化工建設株式会社様が ブランドタスクを進めるにあたって導入したのは、トッパンの「ブランドコンサルティングソリューション」。 タスクチームリーダーを務めた小暮さんのお話をもとに、活動を振り返ります。

本社移転が「CHIYODA らしさ」を 考えるきっかけに

千代田化工建設株式会社 HRM ユニット 人事企画セクション 人材開発グループ 小暮 哲二さん

千代田化工建設株式会社(以下、CHIYODA)様は、石油精製、液化天然ガスなどの大規模プラントから医薬品、食品工場等の製造設備をつくるエンジニアリング会社。売上高の約7割は海外向けです。2012年3月にタスクチームをつくり、ブランドを考える第一歩を踏み出しました。

「海外で開催されるエネルギー展への出展の際、会社を紹介するツールに統一性が感じられないといった声が社内からも上がっており、横浜のみなとみらい地区への本社移転をきっかけに自社ブランドを見直すこととなりました。その一環として、CHIYODAが培ってきた強みやあるべき姿について一度振り返ろうという話になったのです」。

タスクのスポンサーとなった執行役員から任を受けた小暮さんがチームリーダーになり、メンバー選定の作業に入りました。小暮さんが意識したのは若手目線とメンバーのバランス。自分の年齢を上限(当時42歳)にし、若い人の意見がなるべく反映されるようにしました。女性目線、他社目線を持つ社員や労働組合の取りまとめ経験者にも加わってもらい、技術職から営業に至るまで、さまざまな部門の8人を選んで活動をスタートさせました。

「会社から活動予算の承認は得ていましたが、オフィシャルな組織というよりは、就業後に集まり自由に議論するという進め方。5月連休前までに40回以上の会議を行うなど、タスク活動に対する志の高いメンバーが揃い、密度の濃い時間を過ごせました」。

ワークショップを開催し、「CHIYODAらしさ」を集中して議論

2012年5月24日、トッパン小石川ビルにおいて、CHIYODA様のブランド価値を明確にするためのワークショップが開催されました。チームのメンバーに加え、各部署から選抜された14名が参加。小暮さんは事務局として参加しました。

2グループに分かれ、5つのセッションについてグループワークを行いました。セッション1~4では、強み弱みなど自社の特徴を探求し、お客さまや社会に提供する価値のキーワードを抽出。それらの価値キーワードを連鎖する形で体系化して、グループごとに発表しました。

納得がいった価値規定シートへの落とし込みプロセス

セッション5は、趣を変え、ビジュアルカードを使ってCHIYODA様にふさわしいカードを選び出し、どんな性格なのか、どんな世界観を有しているのかといった深層心理を引き出したり、芸能人や街に例えてみるといった手法でブランドパーソナリティを探求。抽出したキーワードを雰囲気やイメージを表現する言葉に集約しながら、再びグループ発表を行い、メンバー間で共有しました。朝9時に始まったワークショップの幕が閉じたのは夜8時でした。

「ワークショップを終えて一番の感想は、楽しく、多くの発見があったということ。参加したメンバーは、自分たちが受け継いでいる強みや良さについて、改めて気づくことが多かったと、口々に言っていました。自社のイメージを動物や椅子に置き換えてみる手法は意外でしたが、明確な言葉にならないイメージが、このプロセスを通じて具体的な言葉に置き換わり、みんなで共有できるようになりました。そして、自分たちが共有したイメージを価値規定シートに落とし込んでいくプロセスは非常に納得のいくものでした。この価値規定シートにまとめた内容は、ワークショップに参加していない社員の多くが共感していました」。

取材当日集まっていただいた、タスクチームメンバー矢幡さん、武田さんと。 ブランドの「b」を表したポーズ。






ブランドタスクによって見えてきた「CHIYODAらしさ」はその後、社名ロゴの精緻化や社内外向けプレゼンテーションのテンプレートの制定、名刺や封筒のデザイン変更などさまざまな活動につながっています。しかし、小暮さんは形として残った成果以上のものが得られたと話します。

「CHIYODAの強みや良さを社内外に向けて分かりやすく伝えることが出来るようになったことは、私にとって何よりもうれしいこと。『CHIYODAらしさ』を議論する場において、積極的に価値規定の内容を発信し続け、全社員で議論を深めていきたいです。そうした議論が深まることで、ブランドの意識を高め、社員の働くモチベーションを根底から高めることにつながると思っています」。

トッパンアイデアセンター マーケティング本部 CSR・ブランド戦略チーム ブランドコンサルタント 佐藤圭一
担当コンサルタント
凸版印刷株式会社
トッパンアイデアセンター マーケティング本部 CSR・ブランド戦略チーム
ブランドコンサルタント
佐藤 圭一

事例紹介② セノー株式会社様

社員の共創で 未来のあるべき姿を描く

競技スポーツ・フィットネス・福祉関連器具のサプライヤーであるセノー株式会社(以下セノー)様の製品は、体育館やフィットネスクラブなど、私たちの身近な場所で使用されています。オリンピックをはじめとする数々の国際大会で、バレーボールやバスケットボール、体操器具などの製品が採用されていることからも、品質の確かさを知ることができます。

セノー様が2012年にミズノグループの一員になったことが、自社ブランドについていま一度見直していくきっかけになりました。

最初の課題として挙がったのは、コミュニケーションにおけるクリエイティブ表現です。企業の象徴となるロゴについても、スポーツ器具やスポーツ大会を通じて多くの人の目に触れるにも関らず、カラー・サイズの規定、製品デザインや活用媒体と調和させるためのルールなどが存在せず、バラバラに使われていました。

クリエイティブ面での課題が表面化したことをきっかけに、そもそも「セノーブランド」というものを、経営層・社員・外部関係者がどう捉えているかを調査した結果、それぞれの想いに乖離があることが分かりました。クリエイティブの統一を目指すためには、まずはステークホルダーの思いを一つにし、「セノーブランド」を再定義することが先決であるという結論に至ったのです。そのような経緯から、自社のあるべき姿を見つめなおすためのプロジェクトを実施することになりました。

各部門から13人の社員を募り、「ブランド構築委員会」を組成。2日間にわたるワークショップ形式で、自社の強みや特徴、提供価値、企業らしさなどを規定していきました。

先人が今まで築き上げてきた価値は何か、自分たちがこれから創っていく価値は何なのか。それらは誰に向けて、どのようなメッセージで伝えていくべきなのか。そのようなことをセノーブランドの未来を担う社員が自ら考えていくことで、ブランドに体温が宿るのです。

そこでは、スポーツ器具のサプライヤーとして国内では随一のシェアを誇りながら、選手個人の持ち物ではなくスポーツ空間に存在する製品という特殊な立場から、生活者に対してなかなかアピールをしてこられなかったもどかしさについても話し合われました。ワークショップによって、資料やデータなど一方通行の情報からは読み取ることが難しい、想いや空気感を引き出すことが可能になります。企業ごとに抱えている課題は本当にさまざまで、複雑に絡み合っています。これらの要因を整理するためにも、このような場を設けることはとても意義があるものと考えます。

現在は、ワークショップを含め、従業員調査や顧客調査、インタビューなどを統合分析したうえで、ブランドコンセプトの策定を進めています。

トッパンアイデアセンター マーケティング本部 CSR・ブランド戦略チーム ブランドコンサルタント 井口実夏
担当コンサルタント
凸版印刷株式会社
トッパンアイデアセンター マーケティング本部 CSR・ブランド戦略チーム
ブランドコンサルタント
井口 実夏

事例紹介③ 静岡鉄道株式会社様

創業100年に向けて グループブランドを強化

静岡鉄道グループ(以下静鉄グループ)様は、交通、流通、自動車販売、不動産、レジャー・サービスなどの領域に携わる28社から成り、静岡市を中心に、豊かで潤いのある地域社会の創造に貢献しています。中核である静岡鉄道株式会社(以下静岡鉄道)様は大正8年の創業で、2019年には創立100周年を迎えます。

100周年を迎えるにあたり、「信頼され、選ばれる静鉄グループ」を目指し、お客さまから永くご愛顧いただきたいという想いを持っていました。しかし、2012年6月に実施した消費者意識調査では、地域のインフラとして利用されてはいるが、積極的に選ばれるほどの好感を獲得しておらず、また、同時に実施した従業員意識調査では、仕事へのやりがいは感じているものの、会社の将来性に対しては不安視する従業員が過半数を占めることがわかりました。そこで、若手を中心とした社員同士のディスカッションを通じて、グループの現状とこれからを考えるきっかけをつくるとともに、お客さまに伝えるべきブランドコンセプトを明確にするために、ブランディングワークショップを実施しています。

このワークショップに参加しているのは、若手を中心とした社員、計20名です。参加メンバーは2つのグループに分かれて、2013年7月から月1回のペースで行われる計4回のセッションを通じ、静鉄ブランドの持つ強み・弱み、お客さまに提供できる機能的価値・情緒的価値の体系的整理、世界観(ブランドパーソナリティ)の規定などを行い、最終的には、グループとしてのあるべき姿を示したブランドステイトメントを作成することを目標にしています。

現在は第3回目のセッションを終えたところです。グループブランドならではの難しさは、幅広い事業領域の中で、メンバーが普段携わっている業務もそれぞれの所属企業によって全く異なるにも関わらず、自社の事業内容や枠に捉われず、あくまでも「静鉄グループ」として考えなければならないということです。グループ全体の視点に立って意見交換を進めることに、最初は参加メンバーも戸惑っている様子でした。ですが、徐々にメンバーにグループ全体としてのマクロな視点が芽生え、最近では、普段は全く交流がなかったというメンバー同士が横のつながりを持ち、社内活性化に結びついている様子が見受けられるようになりました。

セッションは残すところあと1回。将来を担う静鉄グループ様の社員自身が考える、グループとしてこうありたいという想いがお客さまに十分に伝わり、「信頼され、いがお客さまに十分に伝わり、「信頼され、選ばれる静鉄グループ」へ向けた、ブランドステイトメント策定に向けて、プロジェクトは進行していきます。

トッパンアイデアセンター マーケティング本部 CSR・ブランド戦略チーム ブランドコンサルタント 西川亜矢
担当コンサルタント
凸版印刷株式会社
トッパンアイデアセンター マーケティング本部 CSR・ブランド戦略チーム
ブランドコンサルタント
西川 亜矢


※本記事は、ideanote vol.77(2013年11月1日発行)に掲載した内容を再編集したものです。


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